ボールペンのインクは落ちるのか/MX-30

クルマ

VSボールペンのインク

うっかりボールペンをズボンのポケットに入れたまま車に乗ってしまった。

それだけなら何の問題も無いのだけれども、入っていた角度が悪かったのかシートサイドの合皮部分に黒い線がいつのまにか走っていた。全く自覚はなくて、クルマから下りる時にポケットの中で押されて芯が繰り出されて擦ってしまったらしい。気づくまでに要したであろう時間は推定数日~1週間くらい。

よりによってうちのMX-30の内装は白いやつ。今はどうか知らんけど買った時の呼び名でいえばモダンコンフィデンスの方。白い内装は見た目良いんだけど汚れに対して激よわなのは分かり切っていたけど、実際乗ってみると本当に気を使う。この色にしたことを後悔こそしていないものの、白内装はこの先もう二度と選びたくないまである。まあ汚れるから必然的にそれに対して意識を払うのは良いことなのかもしれないけど。

で、このボールペンのインクは落ちるのかというのが今回の本題。インクがついてしまったのは白い合皮とそれに接するオレンジのパイピング部分と合わせて10mmほど。幸い範囲は限られてるものの、乗り降りする際に見えるところなので位置的に目立つのが難点。

※写真があればよかったものの、気づいて慌てて作業を始めてしまったため、以降この先例によって画像はない。作業後の写真は一応あるのでそれについては気が向いたら追加するかも(しないかも)。

いろいろ試してみよう

ボールペンのインクはかなりてごわいと聞くのでいろいろ試してみた。試したものは順に以下の通り。

・水
・レザークリーナー(オートグリム)
・消しゴム
・レザーバーム(オートグリム)
・消毒用エタノール
・クイックブライト
・アルカリ電解水
・メラミンスポンジ

結論から先に言うと、一番効いたのは水。シンプルに水で濡らしたマイクロファイバークロスで擦るのが一番よく落ちた。これだけで半分くらいは落ちていたと感じる。ただこの時点ではまたインクの紫っぽい成分が残っている状態。

今回ついた可能性が高いインクはゼブラのエマルションインクで、これは油性+水性の性質を併せ持っているため水性成分が水でかなり落ちたんじゃないかな。純粋な油性インクだった場合は時間が経ってからこれほど落ちない気がする。残った紫の部分が油性っぽい成分かな(知らんけど)。

その他の結果は以下のとおり。

レザークリーナー→効果なし
消しゴム→効果なし
レザーバーム→油性成分落ちるかなと思ったけど効果なし
消毒用エタノール→ちょっと薄くなったような?
クイックブライト→効果なし
アルカリ電解水→効果なし
メラミンスポンジ→ビビッてうっすら撫でる程度にしか使えず(禁じ手だと思っている)

唯一効果があったように感じたのは消毒用エタノール。レザークリーナーやクイックブライトの洗剤系は微妙。効果ゼロも言えないけどあったとしてもかなり弱い気がするので何度も繰り返す必要がありそう。今回のケースでは消しゴムとアルカリ電解水とメラミンスポンジに関しては要らなかった。

ここまで試して結構薄くなってはいて、角度によってはかなり目立たないくらいにはなった。けど上から見ると線が走っているのは確認できるので気になってしまう(言われなければ分からない程度だけど)。このへんで終わりにするのが妥当だろうけど、追加でもうちょっと試したくなってネットでいろいろ見て回った結果、さるぴかのルームクリーナーを買った。

ルームクリーナー投入、そして気づいたこと

この手の通販で買えるショップのルームクリーナーってたくさん見かけるけど、これにした理由はCX-5の内装のインク落としに使っている動画を見たから。この手の動画の内容を鵜呑みするのはどうかと思うけど、お高いものでは無かったので話半分期待値半分くらいで試しに使って見ることにした。結局使えるかどうかの評価はやっぱり自分で下すしかないからね。

この他にもうひとつ、ボールペンクリーナーというものも実は購入してあった。レビューでも落ちるという評判だったものの、基本ファブリックシート用で合皮に対しては使えるかどうかは購入時点で不明だった。本革シートは不可らしい。一応購入だけしてみたものの、実際に届いた商品の注意書きを見ても合皮に対しては特に記載は無かった。

ただ成分を見てるとアルカリ成分が強そうで、今回のように大半が既に落ちていそうな状態で使うには強力すぎるかという思いがあったため最終的に使用はしなかった。成分的にはプロピレングリコールで、ゼブラの公式サイトでインク落としとして紹介されているものが含まれているとのこと。だから効果はありそう。

ルームクリーナーの方は実際に使ってみた。範囲が狭いのでマイクロファイバークロスではなく綿棒にとってコツコツ叩いていくと、少しではあるけれども色が薄くなったような感じが。ただこのあたりで重大なことに気づく。そもそもボールペンの先で合皮の表面に凹みが出来てしまい、その痕が影になって悪目立ちしているのではないか……?と。影だったら一生落ちる訳ない(インクはもうそこにないので)。そもそも無駄な努力をしてるんじゃないか、今?

とはいえインク残りがゼロではなかったのか、何度か繰り返すうちに筋は多少薄くなったようには印象はある(何かしらの効果を期待して勝手にそう思い込んでいるだけという可能性は否定しない)。この筋が入っている部分をカメラで撮ろうとすると何も映らない、どこにあったのかさえ分からないという状態なので、やっぱりもうインクは残っていなくて凹み傷の痕が影になって見えてしまうので間違いなさそう。これはもうどうしようもないね……。

まあでも「ここにそういうことをやらかしました」と言われて見て初めて気づくかどうかという程度のものなので、初期の状態と比べると格段に目立たなくなったのは良かった。凹み痕はそのうち経年で他のシワとかに紛れて馴染むことを期待。そもそも目立たくなったので経験上1ヶ月くらいしたら全然気にしてない可能性が高いね。

気になるアナザー汚れ

ところでこのルームクリーナー、動画では革シートの黒ずんだような汚れもきれいになるということを言っていたけど、うちのシートの座面にあるうっすらとした黒っぽい汚れに対しては何の効果も無かった。ネットで革シートに対してクリーニング効果が高いと言われているものは片っ端から試しているんだけど、この汚れが本当に何をやっても全く落ちない……。あまりにも汚れに対して手ごたえが無いので、もう汚れじゃなくて表面が削れて色が無くなっているのか?と最近は思いはじめている。

MX-30の車高で私が乗り降りすると100%接触する場所なので服の染料や微細な汚れが付着していくのはしょうがないのかもしれないけど、ずいぶん前の納車半年くらいから気になっているので出来ればなんとかしたいところ。上に書いたレザークリーナーとクイックブライトも元は同じ理由で買って試したもので、これらも全く効果が無かった。

ただ一応レザークリーナーの名誉?のために言っておくと、デニムの色移り(ついてそれほど時間は経っていなさそうな)に関してはあっさり取れたので全然効果が無い訳ではない。このへんの詳しい話はまた気が向いた時にしたい。

結論:インクは大部分が落ちたけど、ペン先の凹み痕が残った

ということでいろいろ試した結果、痕は残ったけどボールペンのインクそのものは落とすことには成功した。ボールペンのインクは落とすまで時間がかかればかかるほど落ちなくなると言われているけど、今回は気づくまでにそれなりに時間が経っていた割に落ちた方じゃないかなと思う。付着した材質やボールペンのインクにもよるだろうけどね。

もし次同じようなことがあったら(あって欲しくは無いけど不測の事態は起こるので……)水で濡らしたマイクロファイバークロスで取れるだけインクを取ったあと、ルームクリーナーと消毒用エタノールを併用して出来る限り薄くしていく、というのがいいかな。結局クルマの合皮シートのクリーニングって、水か中性~弱アルカリくらいの洗剤で十分なんだろうね。

※無用な後悔をしないために事前に色落ちしたり質感の変化がないかどうか確認することをオススメ。元の汚れより目立つ変色とか余計に嫌である!